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真栄田組NEWS~安全・粉じん・騒音対策~

皆さんこんにちは!

株式会社真栄田組です。

 

~安全・粉じん・騒音対策~

 

斫り工事では、強い打撃を加えてコンクリートやモルタルを削るため、粉じん、騒音、振動、飛散物などが発生します。

工具の取り扱いを誤れば、作業者がけがをするだけでなく、周辺の人や建物、設備へ影響を与える可能性があります。

そのため、斫り工事の技術には、コンクリートを正確に削る能力だけでなく、安全で周囲への負担が少ない施工環境をつくる能力も含まれます

特に、住宅、病院、学校、店舗、オフィスなど、建物を使用しながら改修する現場では、利用者への配慮が欠かせません。

作業そのものが正確でも、粉じんが建物内へ広がったり、騒音によって業務へ大きな影響を与えたりすれば、良い施工とはいえません。

今回は、斫り工事で重要となる安全管理、粉じん、騒音、振動への対策についてご紹介します。

作業前に危険を洗い出す

安全な斫り工事は、工具を動かす前から始まっています。

作業場所、周辺設備、埋設物、足元、高さ、換気状況、搬出経路などを確認し、どのような危険があるかを整理します

例えば、床を斫る場所の近くに開口部があれば、作業者や工具が落下する危険があります。

壁の反対側に人がいる可能性があれば、貫通や飛散物に注意しなければなりません。

天井や高い位置を斫る場合には、コンクリート片が落下する範囲を予測します。

電線や配管がある場合は、感電、漏水、ガス漏れなどの重大な事故につながる可能性があります。

作業前に危険箇所を共有し、立入禁止範囲や作業手順を決めることが重要です。

適切な保護具を使用する

斫り作業では、コンクリート片や粉じんから体を守るため、適切な保護具を使用します。

ヘルメット、安全靴、保護メガネ、防じんマスク、手袋、耳栓などが代表的です

コンクリート片は、工具を当てた方向だけでなく、予想外の方向へ飛ぶことがあります。

目へ入れば重大なけがにつながるため、保護メガネや顔全体を覆う保護具を使用します。

粉じんは非常に細かく、通常の簡易的なマスクでは十分に防げない場合があります。

作業内容や粉じん量に合った防じんマスクを選び、顔へ正しく密着させます。

ひげや装着方法によって隙間ができると、十分な効果が得られないことがあります。

保護具は身につけるだけでなく、正しく使用し、劣化や破損がないか確認することが大切です。

粉じんを発生源で抑える

コンクリートを斫ると、大量の粉じんが発生します️

粉じんが広がると、作業者の視界が悪くなり、呼吸器への負担も大きくなります。また、周辺の機械、家具、商品などへ付着し、清掃に多くの時間がかかります。

粉じん対策では、発生してから部屋全体を換気するだけでなく、工具の近くで吸い取ることが効果的です。

集じん機を工具や作業箇所の近くへ配置し、粉じんが広がる前に回収します。

作業内容によっては、水を使用して粉じんを抑える方法もあります。

ただし、水を使うと、電動工具や電気設備への影響、汚水の処理、床の滑りなど新たな危険が生じます。

現場の状況に合った方法を選ぶ必要があります。

作業区画を密閉する養生技術

建物を使用しながら斫り工事を行う場合は、作業場所をシートなどで区切り、粉じんが他の場所へ漏れないようにします。

出入口には隙間が生じやすいため、作業者が出入りできる方法を確保しながら、できるだけ密閉します。

空調設備が動いていると、粉じんがダクトや気流を通じて建物全体へ広がる可能性があります。

必要に応じて、換気や空調の運転状況を設備担当者と確認します。

作業区画内の空気を集じん機で処理し、外部へ粉じんが漏れにくい環境をつくることも重要です

養生は、作業開始前に丁寧に行うほど、終了後の清掃や苦情の発生を減らせます。

短時間の作業だからと省略せず、周囲の用途に合わせた対策を行います。

騒音を抑える工具選び

斫り工事では、工具の打撃音が周囲へ響きます。

コンクリート造の建物では、音や振動が壁や床を通じて、離れた場所まで伝わることがあります

騒音を完全になくすことは難しいものの、工具や工法の選択によって影響を抑えられる場合があります。

細かな作業に必要以上に大型のブレーカーを使用せず、施工範囲に合った工具を選びます。

切断工法と組み合わせ、斫る量を減らす方法もあります。

工具の先端が摩耗していると、効率が低下し、同じ場所を長時間打撃することになります。

日頃から工具を点検し、適切な状態を保つことは、作業時間と騒音の削減につながります。

作業時間を調整する

住宅、病院、学校、店舗などでは、作業時間の調整も重要な騒音対策です。

建物の利用者が少ない時間帯や、業務への影響が比較的小さい時間へ作業を集中させます

事前に作業予定を周知し、騒音が発生する時間を明確にします。

いつ終わるか分からない音が続くと、周囲の人は大きなストレスを感じます。

「何時から何時まで斫り作業を行う」と伝えておけば、利用者側も予定を調整しやすくなります。

作業を短時間ずつ何日も続けるより、条件が許せば一定の時間へまとめたほうが影響を抑えられる場合もあります。

施工効率だけでなく、建物利用者の立場から工程を考えることが大切です。

振動による影響を確認する

斫り工具の振動は、作業者の手や腕だけでなく、構造物や周辺設備にも伝わります。

振動に弱い精密機器、古い仕上げ材、ガラス製品などが近くにある場合は、事前に確認します。

既存のひび割れやタイルの浮きがある場所では、斫りによる振動で状態が悪化する可能性があります。

施工前に写真を撮り、現在の状態を記録します

作業中に異常な音や新しいひび割れを発見した場合は、いったん作業を止めて確認します。

強い工具を使い続けるのではなく、小型工具へ変更したり、施工範囲を細かく区切ったりして、振動を抑えます。

工具の反動から体を守る

電動ハンマーやブレーカーは、コンクリートへ強い打撃を与えると同時に、作業者へも反動を伝えます。

無理な姿勢で長時間作業すると、手、腕、肩、腰へ大きな負担がかかります。

工具を体から離した状態で支えると、腕の力だけで操作することになり、疲労が増えます。

足元を安定させ、体全体で工具を支えます。

強く押しつければ早く削れるとは限りません。

工具本来の打撃力を利用し、先端が跳ねない程度に安定させることが重要です。

同じ姿勢や作業を長時間続けず、適切に休憩や作業交代を行います☕

疲労が蓄積すると、工具の制御が難しくなり、事故や削りすぎにつながります。

電源・ホース・コードの管理

電動工具のコードやエア工具のホースは、作業場所を横切ることがあります。

整理されていないコードやホースは、つまずきの原因になります。

コンクリート片の下敷きになると、コードの被覆やホースが傷つく可能性もあります。

通路を避けて配置し、必要に応じてカバーなどで保護します。

電動工具を使用する場合は、電源設備や漏電防止についても確認します⚡

濡れた場所での作業や、水を使った粉じん対策を行う場合には、特に慎重な管理が必要です。

工具のスイッチやコードに異常がある場合は、使用を中止します。

応急処置のまま使い続けることは、感電や火災につながる危険があります。

斫りガラの搬出技術

斫ったコンクリート片は、重量があり、角が鋭くなっていることがあります。

床へ放置すると、つまずきや転倒の原因になります。

作業と並行してこまめに回収し、安全な場所へ集めます。

搬出用の容器へ詰めすぎると、持ち上げる際に腰を痛めたり、容器が破損したりする可能性があります。

一度に無理な重量を運ばず、台車や運搬機器を活用します

搬出経路では、建物の床、壁、エレベーターなどを傷つけないように養生します。

粉じんや細かな破片を通路へ落とさないよう、容器を覆うなどの対策も必要です。

斫り作業だけでなく、廃材を安全に搬出するまでが工事です。

作業後の清掃と確認

作業が終わったら、細かなコンクリート片や粉じんを除去します。

目に見える破片だけでなく、隅や設備の裏側、養生シートの上なども確認します

作業区画の養生を外す際は、付着した粉じんを周囲へまき散らさないように、内側へ包み込むように撤去します。

周辺の設備や仕上げ材に傷がないか、粉じんが漏れていないかを確認します。

作業前の状態と比較し、問題があれば速やかに報告します。

丁寧な清掃と最終確認は、現場全体の信頼につながります。

まとめ

斫り工事では、コンクリートを削る技術と同じくらい、安全管理や周辺環境への配慮が重要です。

保護具、集じん、養生、工具選び、作業時間の調整、振動対策などを組み合わせることで、作業者と建物利用者の双方を守ることができます。

また、工具やコードの点検、廃材の搬出、作業後の清掃まで丁寧に行うことが、高品質な工事につながります。

安全対策は作業を遅らせるためのものではありません。

事故やトラブルを防ぎ、予定どおりに工事を進めるために必要な技術です。

正確な斫り施工と周囲への細かな配慮を両立することが、信頼される斫り工事業者に求められる力なのです✨

真栄田組NEWS~改修・補修工事~

皆さんこんにちは!

株式会社真栄田組です。

 

~改修・補修工事~

 

斫り工事は、大きなコンクリートを壊す場面だけで行われるものではありません。

建物の改修や補修では、古い仕上げ材を取り除いたり、傷んだコンクリートを撤去したり、新しい材料が密着しやすい表面をつくったりするために斫り技術が使われます。

タイルの張り替え、防水工事、床の改修、外壁補修、断面修復など、さまざまな工程の前に斫り作業が行われています。

こうした工事では、斫った部分が最終的に見えなくなることも少なくありません。

しかし、見えなくなる下地こそ、仕上がりの耐久性を左右する重要な部分です🧱

古い材料や弱い部分を十分に取り除かず、その上から新しい材料を施工すると、完成直後はきれいでも、時間が経つと浮き、ひび割れ、剥がれが発生する可能性があります。

今回は、改修・補修工事における斫り技術と、下地処理の重要性についてご紹介します。

古い仕上げ材を適切に撤去する

建物の床や壁には、タイル、モルタル、防水材、塗膜、接着剤など、さまざまな仕上げ材が施工されています。

改修工事では、新しい材料を施工する前に、既存の仕上げ材を撤去することがあります。

タイルを斫る場合、タイルだけを取ればよいケースもあれば、下にある接着モルタルまで撤去する必要があるケースもあります。

残す下地の状態や、新しく施工する材料に合わせて、撤去範囲を判断します。

強い工具で一気に撤去すると、下地のコンクリートまで深く傷つけてしまう可能性があります。

一方で、弱い接着層を残してしまうと、新しいタイルや仕上げ材が安定しません。

工具を当てる角度や打撃力を調整し、不要な層だけをはがす技術が求められます🔨

打診によって浮きを確認する

外壁タイルやモルタルの補修では、表面を軽くたたき、音の違いから内部の浮きを確認することがあります。

健全に密着している部分と、内部に隙間がある部分では、たたいたときの音が異なります。

音だけでなく、表面のひび割れ、膨らみ、変色なども確認しながら、補修範囲を判断します👂

浮いている部分を十分に撤去せず残してしまうと、後から剥落する危険があります。

ただし、必要以上に広い範囲を斫ると、補修量や費用が増えます。

健全な部分と劣化した部分の境界を見極め、適切な範囲だけを撤去することが重要です。

斫り作業を進める中で、当初の想定より浮きが広がっていることが分かる場合もあります。

その際は、勝手に範囲を変更するのではなく、状況を記録し、現場責任者へ報告します。

劣化したコンクリートを取り除く

コンクリートの補修では、ひび割れや剥離が発生している表面だけでなく、その周辺の弱くなった部分も撤去します。

見た目には固そうでも、内部で劣化が進んでいる場合があります。

工具で軽くたたいたときの音や、タガネから伝わる感触を確認しながら、健全な部分まで斫ります。

脆いコンクリートは比較的簡単に崩れますが、健全な部分へ到達すると、工具の反発や音が変化します。

こうした違いを判断するには、経験が必要です🔍

撤去が浅すぎると、弱い部分の上へ補修材を施工することになります。

反対に深く斫りすぎると、構造物へ不要な負担を与え、補修材料も多く必要になります。

必要な範囲を見極めることが、斫り職人の重要な技術です。

新しい材料が密着しやすい粗さをつくる

新しいモルタルや補修材を施工する際、下地表面が滑らかすぎると、十分に密着しないことがあります。

そこで、表面へ適度な凹凸をつける目荒らし作業を行います。

目荒らしによって、新しい材料が下地へ機械的にかみ合いやすくなります。

ただし、凹凸が大きければ大きいほどよいわけではありません。

深く傷つけすぎると、下地の強度を低下させたり、補修材の厚さが不均一になったりする可能性があります。

施工する材料や工法に適した粗さへ整える必要があります✨

表面全体を均一に処理し、滑らかな部分や脆い部分を残さないことが大切です。

角や端部は工具が入りにくく、処理が不十分になりやすいため、細かな工具を使って丁寧に仕上げます。

レイタンスや汚れを除去する

コンクリート表面には、施工時に生じた弱い層や、油、ほこり、古い接着剤などが残っていることがあります。

こうしたものが残っていると、新しい材料の接着を妨げます。

表面だけを削ったように見えても、細かな粉じんが付着していると接着不良の原因になります。

斫り作業後は、ブラシ、集じん機、エアなどを使い、粉や破片をしっかり除去します🧹

必要に応じて水洗いを行う場合もありますが、周辺設備や施工材料への影響を確認しなければなりません。

清掃は単なる片づけではなく、下地処理の一部です。

斫り面の品質と清潔さが、その後の仕上げ材の性能を引き出します。

防水改修における斫り技術

屋上、ベランダ、浴室などの防水改修では、既存の防水層や押さえコンクリートを部分的に撤去することがあります。

排水口周辺や立ち上がり部分は、水漏れの原因になりやすく、複雑な形状をしていることもあります☔

配管や排水設備を傷つけないように、工具の大きさや角度を調整しながら施工します。

防水層の下へ水が回っている場合、想定より広い範囲で下地が傷んでいることがあります。

表面だけを整えても、内部に水分や脆い部分が残れば、新しい防水層へ影響する可能性があります。

斫りによって下地の状態を確認し、防水担当者と情報を共有することが重要です。

また、斫った部分に水がたまらないように、仮の排水や雨養生を考える必要もあります。

床の高さを調整する斫り技術

店舗、工場、住宅などの改修では、床の段差をなくしたり、設備を設置するために床の一部を低くしたりすることがあります。

床面を一定の深さで均等に斫るには、高い技術が必要です📏

深さがばらつくと、後からモルタルを多く充填する必要があり、仕上げ高さの調整が難しくなります。

基準となる高さを確認し、作業中もこまめに測定します。

最初に大まかに撤去し、最後は小型の工具で細かく調整します。

床には配管や電線が埋設されている可能性があるため、深く斫る場合は事前調査が欠かせません。

また、床全体へ振動が伝わると、周辺のタイルや仕上げ材にひび割れが生じる可能性があります。

範囲を細かく区切り、衝撃を抑えながら施工します。

配管用の溝をつくる技術

給排水管や電線管を通すため、壁や床へ溝を設けることがあります。

溝斫りでは、配管が収まる幅と深さを確保しながら、周囲を必要以上に壊さないことが重要です。

先に両側へ切り込みを入れ、その間を斫ることで、直線的できれいな溝をつくりやすくなります。

曲がり部分や配管の接続部分では、必要な作業空間を考えながら形状を調整します🔧

溝が狭すぎると配管を無理に押し込むことになり、広すぎると補修量が増えます。

次工程を担当する設備業者と確認し、配管の外径だけでなく、固定金具や保温材を含めた寸法を考える必要があります。

斫り工事は、単独で完結するのではなく、他職種との連携によって品質が高まります。

角を整える仕上げ技術

斫った部分の角が鋭すぎたり、不規則な形状になったりすると、補修材がうまく充填できない場合があります。

必要に応じて角を整え、脆い部分を除去します。

補修範囲の端部が薄くなると、新しい材料が欠けやすくなることがあります。

そのため、補修材が一定の厚さを確保できるように、端部の形状を整えることが重要です。

見た目だけを平らにするのではなく、材料が施工しやすく、長期間安定する形状を考えます。

このような細かな仕上げは、斫り工事の品質を大きく左右します✨

次工程への引き渡し

斫り作業が完了したら、寸法や深さ、下地の状態を確認します。

浮いている部分や粉じんが残っていないか、配管や鉄筋に問題がないかも確認します。

施工前後の写真を撮影し、予定外の劣化や埋設物が見つかった場合は報告します📸

次の工程を担当する職人が、追加の斫りや清掃を行わなくても作業を始められる状態が理想です。

工程全体を考えた丁寧な引き渡しが、工期短縮と品質向上につながります。

まとめ

改修・補修工事における斫り作業は、新しい仕上げ材や補修材を施工するための重要な下地づくりです。

古い材料を撤去し、劣化部分を見極め、適切な粗さと形状へ整えることで、次の材料が十分な性能を発揮できます。

斫り工事の仕上がりは、完成後には見えなくなることもあります。

しかし、その見えない部分が、タイル、防水、モルタル、補修材などの耐久性を支えています。

建物を長く安全に使い続けるためには、表面の美しさだけでなく、下地を正しく整える斫り技術が欠かせないのです🧱🔨✨

真栄田組NEWS~安全に斫る~

皆さんこんにちは!

株式会社真栄田組です。

 

~安全に斫る~

 

 

鉄筋コンクリート造の建物は、コンクリートと鉄筋を組み合わせることで、強度や耐久性を確保しています。

そのため、鉄筋コンクリートを斫る工事では、表面に見えているコンクリートだけを確認して作業することはできません。

内部には、建物を支える鉄筋、電気配線、給排水管、ガス管、通信線などが埋め込まれている可能性があります。

何も確認せずに強い工具を当てると、鉄筋を傷つけたり、配管を破損させたりする危険があります⚠️

特に既存建物の改修では、図面と実際の施工状況が完全に一致しているとは限りません。過去の工事で配管が追加されている場合や、図面が十分に残されていないケースもあります。

今回は、鉄筋コンクリートを安全かつ正確に斫るための技術についてご紹介します。

鉄筋コンクリートの特徴を理解する

コンクリートは圧縮する力に強い一方で、引っ張る力には弱い性質があります。その弱点を補うために、内部へ鉄筋が配置されています。

柱、梁、壁、床などには、それぞれ構造上必要な位置へ鉄筋が入っています。

鉄筋は建物の安全性を支える重要な部材です。斫り工事の都合だけで勝手に切断したり、大きく傷つけたりすることはできません。

表面から鉄筋までのコンクリート部分には、鉄筋を火災や腐食から守る役割もあります。

必要以上に斫り、鉄筋を広く露出させると、鉄筋がさびやすくなったり、構造物の耐久性へ影響したりする可能性があります。

そのため、どこまで撤去する必要があるのかを事前に明確にし、施工後の補修方法まで考えることが大切です🔍

図面と現地の両方を確認する

施工前には、構造図、設備図、電気図などを確認します。

構造図では、柱や梁の位置、壁や床の厚さ、鉄筋の配置などを確認します。設備図や電気図では、配管や配線が通っている可能性のある場所を確認します📐

ただし、図面だけを信頼して作業するのは危険です。

建物の施工時に変更が行われていたり、完成後の改修で設備が追加されていたりすることがあります。

現地で分電盤や配管の位置を確認し、壁や床の反対側、上下階の設備状況も調べます。

例えば、壁のこちら側には何も見えなくても、反対側にコンセントや給水設備があれば、内部へ配線や配管が通っている可能性があります。

建物全体を見ながら、隠れているものを想像する力が必要です。

埋設物を確認する探査技術

鉄筋や配管の位置を確認するために、専用の探査機器が使われることがあります。

鉄筋探査機や電磁波を利用する機器などによって、コンクリート内部にある鉄筋の位置や深さを確認します。

ただし、探査機器を使えばすべてが完全に分かるわけではありません。

コンクリートの厚さ、鉄筋の重なり、材料の状態などによって、結果を判断しにくいことがあります。機器の表示だけでなく、図面や現地状況と照らし合わせて判断することが重要です📡

探査した位置は現場へ分かりやすく表示し、作業者全員で共有します。

作業中に表示が粉じんや破片で見えなくならないよう、必要に応じて複数の場所へ印をつけます。

斫る場所だけでなく、避けるべき位置を明確にすることが安全につながります。

境界を切ってから斫る方法

残す部分と撤去する部分の境界をきれいに仕上げるため、先に切り込みを入れる方法があります。

コンクリートカッターなどで境界線に沿って切り込みを入れることで、斫りによるひび割れが外側へ広がりにくくなります。

特に補修範囲が決められている場合や、仕上げ面の近くを撤去する場合に有効です✨

ただし、切断工具はコンクリート内部へ入り込むため、鉄筋や配管の位置を確認せずに使用すると危険です。

必要な深さを超えて切り込まないように、工具の設定や刃の状態を確認します。

切り込みを入れた後は、撤去する側の中央からではなく、割れやすい端部をつくりながら少しずつ斫ります。

大きな塊を一気に落とすと、残す側へ衝撃が加わったり、落下物によって床や設備を傷つけたりする可能性があります。

鉄筋付近では工具を使い分ける

斫り作業を進めて鉄筋が見えてきたら、強い打撃を続けることは避けます。

大型のブレーカーを使用している場合は、小型の電動ハンマーや手工具へ持ち替え、鉄筋周辺のコンクリートを少しずつ取り除きます。

工具の先端を鉄筋へ直接当てると、鉄筋の表面を傷つける可能性があります。

また、鉄筋とコンクリートの間へ無理に工具を差し込むと、鉄筋を変形させたり、残すコンクリートを大きく欠損させたりすることがあります。

鉄筋の位置を確認しながら、その周囲を均等に削る技術が必要です🔨

補修工事で鉄筋を露出させる場合には、さびや劣化の状態を確認できる範囲まで、周囲の弱くなったコンクリートを取り除くことがあります。

ただ表面をきれいに見せるのではなく、健全な部分まで確実に撤去することが補修品質につながります。

配管や電線の近くでは手作業を増やす

内部から配管や電線が現れた場合、機械工具による強い打撃は危険です。

給水管を破損すれば漏水が発生し、電線を傷つければ感電や停電につながる可能性があります。

設備の種類が分からない場合は、作業を止めて確認します。

「使われていない配管だろう」と自己判断して切断することは避けなければなりません。

設備担当者や現場責任者へ連絡し、使用状況や処理方法を確認します📞

配管周辺では、手工具を使用してコンクリートを細かく除去します。

作業速度よりも、設備を傷つけないことを優先します。

斫り工事では、予定外のものが出てきたときに、無理に作業を続けず立ち止まれる判断力も重要です。

構造部分への影響を抑える

柱、梁、耐力壁など、建物を支える部分を斫る場合は、特に慎重な検討が必要です。

施工範囲によっては、構造の専門家による確認や補強計画が必要になることがあります。

現場の判断だけで開口を広げたり、鉄筋を切断したりすることはできません。

斫り作業による振動も、周辺部分へ影響を与える可能性があります。

すでにひび割れや劣化がある構造物では、強い打撃によって欠損が広がることがあります。

小型工具へ切り替える、細かく区分して斫る、切断工法と組み合わせるなど、衝撃を抑える方法を検討します🏗️

施工前に既存のひび割れや欠損を写真で記録しておくことも大切です。

工事前後の状態を確認できれば、新たな変化が発生していないか判断しやすくなります。

落下を防ぐ施工順序

壁や天井、高い位置のコンクリートを斫る場合には、落下物への対策が必要です。

大きな塊が突然落ちると、作業者や周辺設備へ重大な危険を及ぼします。

一度に広い範囲を斫らず、小さな区画に分けて撤去します。

必要に応じて、落下する部分を支えたり、下部へ防護設備を設けたりします。

作業場所の下へ人が入らないように立入禁止区域を設定し、関係者へ周知します🚧

上部から下部へ作業するのか、端部から進めるのかは、構造や撤去物の状態によって判断します。

どのように割れ、どの方向へ落ちる可能性があるのかを予測することが重要です。

鉄筋のさびや劣化を見つける技術

改修工事では、コンクリートを斫ったことで、内部の鉄筋がさびていることが分かる場合があります。

鉄筋がさびると体積が増え、周囲のコンクリートを内側から押し出します。その結果、ひび割れや浮き、剥落が発生することがあります。

表面だけを取り除いても、奥に脆いコンクリートが残っていれば、補修後に再び剥がれる可能性があります。

工具の音や手応えを確認しながら、密実なコンクリートと弱くなった部分を見分けます。

鉄筋周囲の状態や腐食の範囲は、補修担当者へ正確に伝えます📝

斫り職人が発見した情報は、その後の補修方法を決める重要な資料になります。

作業後の確認と報告

斫り作業が終わったら、撤去範囲、深さ、鉄筋や配管の状態などを確認します。

予定外の鉄筋や埋設物が出てきた場合には、位置や状態を写真で記録します📸

鉄筋へ傷や変形がないか、残すコンクリートに大きなひび割れが発生していないかも確認します。

作業中に気づいたことを口頭だけで伝えると、情報が正確に残らない場合があります。

写真、寸法、位置、発見時の状況などを記録し、現場責任者や次工程の担当者へ共有することが大切です。

まとめ

鉄筋コンクリートの斫り工事では、表面のコンクリートだけでなく、その内部にある鉄筋や設備、建物全体の構造を考える必要があります。

図面確認、現地調査、埋設物探査、工具の使い分け、打撃の調整など、複数の技術を組み合わせて施工します。

特に重要なのは、分からない状態で無理に作業を進めないことです。

予定外の鉄筋や配管が現れた場合は一度立ち止まり、関係者と確認したうえで安全な方法を選びます。

正確な斫り技術は、建物の安全性を守りながら、改修や設備更新を実現するために欠かせません🏗️🔨✨

真栄田組NEWS~基本技術~

皆さんこんにちは!

株式会社真栄田組です。

 

~基本技術~

 

建設現場では、新しい建物をつくる工事だけでなく、古い構造物の撤去、設備配管のための開口、床や壁の形状調整、改修工事に伴う部分解体など、コンクリートを削ったり壊したりする作業が数多く行われています。

こうした作業を担うのが「斫り工事」です。

斫り工事は、コンクリートを大きく壊すだけの作業と思われることがあります。しかし実際には、残す部分を傷つけず、必要な範囲だけを正確に削る繊細な技術が求められます

力任せに作業すると、予定していない場所までひび割れが広がったり、内部の鉄筋や配管を傷つけたりする可能性があります。そのため、施工前の確認、工具の選定、打撃の角度、削る順序などを細かく考えなければなりません。

今回は、斫り工事の基本となる技術と、職人が現場で行っている工夫についてご紹介します。

斫り工事とはどのような工事なのか

斫り工事とは、主にコンクリート、モルタル、ブロック、タイル、石材などを削ったり、部分的に撤去したりする工事です。

建物をすべて取り壊す解体工事とは異なり、残す部分と撤去する部分を見極めながら作業することが多い点が特徴です。

例えば、鉄筋コンクリート造の建物で新しい配管を通すために壁の一部を削る、床の高さを調整する、古いタイルやモルタルを取り除く、柱や梁の補修部分を露出させるといった作業があります。

建物の改修工事では、既存の構造をできるだけ生かしながら施工するため、斫り工事の精度が仕上がりに大きく影響します

必要以上に壊してしまうと、補修範囲が広がり、工期や費用が増える原因になります。一方で、撤去が不十分だと、新しい材料がうまく接着せず、施工後に浮きや剥がれが発生することがあります。

つまり斫り工事では、「壊す技術」と「残す技術」の両方が求められるのです。

施工前の墨出しが精度を左右する

斫り作業を始める前には、撤去する範囲や深さを明確にします。

設計図や施工図を確認し、現場へ基準線や作業範囲を表示する作業が墨出しです

墨出しが不正確だと、必要な部分まで削れなかったり、残すべき部分を削ってしまったりします。

開口をつくる場合は、縦横の寸法だけでなく、位置、高さ、周辺設備との距離なども確認します。複数の設備が集まる場所では、数センチのずれが配管やダクトの施工に影響することもあります。

また、斫る深さの確認も重要です。

床の表面だけを削る作業なのか、コンクリート内部まで撤去するのかによって、使用する工具や作業方法が変わります。

作業前に完成形を具体的にイメージし、どこから削り始め、どの順序で進めるかを決めることが、正確な施工につながります。

現場に合わせて工具を選ぶ技術

斫り工事では、作業範囲やコンクリートの厚さ、周辺環境に応じて工具を使い分けます。

小規模な作業や細かな形状調整では、ハンマーやタガネなどの手工具を使用することがあります。

手工具は作業速度こそ限られますが、打撃の強さを細かく調整しやすく、残す部分の近くを慎重に削る場合に適しています。

広い範囲や硬いコンクリートを削る場合には、電動ハンマーや空気圧を利用するブレーカーなどを使用します⚙️

強い工具を使えば作業が必ず早くなるとは限りません。

狭い場所で大型の工具を使用すると、操作しにくくなり、削りすぎや周辺部分の破損につながることがあります。また、工具が重すぎると、作業者の疲労が増え、施工精度が低下する可能性もあります。

施工する場所、撤去量、構造物の状態、周辺への振動などを考え、適切な工具を選ぶことが職人の重要な判断です。

打撃の角度と力加減

斫り工事では、工具を当てる角度によって、コンクリートの割れ方が変わります。

表面に対して強く垂直に打ち込むと、深く割れやすくなりますが、必要以上に内部へ衝撃が伝わる可能性があります。

表面を薄く削る場合には、工具をやや寝かせ、材料をはがすように打撃を加えます。

一度に大きく壊そうとするのではなく、端部から少しずつ削ることで、ひび割れの広がりを抑えられます

特に仕上げ面の近くでは、打撃を弱め、細かな工具へ持ち替えることが重要です。

斫り工事の経験が豊富な職人は、工具から手へ伝わる感覚や音の変化によって、コンクリートの硬さや内部の状態を判断します。

同じ場所を削っていても、内部に鉄筋や異なる材料があると、音や振動の感触が変わることがあります。

機械の力だけに頼らず、目、耳、手の感覚を使いながら作業することが、斫り職人の技術です

大きく壊す前に逃げ道をつくる

厚いコンクリートを斫る場合、いきなり中央部分へ強い打撃を加えると、周辺へ衝撃が広がりやすくなります。

そこで、撤去範囲の端部や割れやすい場所から作業を始め、コンクリートが動ける空間をつくります。

コンクリートの一部に逃げ道ができると、その方向へ割れやすくなり、必要な範囲を効率よく撤去できます。

必要に応じて、カッターなどで撤去範囲の境界へ切り込みを入れてから斫る方法もあります。

切り込みを設けることで、ひび割れが残す側へ広がることを抑え、境界をきれいに仕上げやすくなります✨

ただし、切り込みの深さや位置を誤ると、鉄筋や埋設物を傷つける可能性があります。事前の調査と確認が欠かせません。

狭い場所での作業技術

斫り工事は、広い場所だけで行われるわけではありません。

床下、天井裏、機械の周辺、壁際、階段の下など、姿勢を自由に変えにくい場所でも作業します。

狭い場所では、工具を振り回すことができず、作業者自身が工具の反動を受けやすくなります。

そのため、小型の工具を使用したり、作業姿勢を安定させたりしながら、無理のない方法で施工します。

足場が不安定な状態や、腕を上げ続ける姿勢では、疲労によって工具の制御が難しくなります。

作業場所を整理し、足元を確保することも斫り技術の一部です

工具を正しく使うだけでなく、作業しやすい環境をつくることが、安全性と品質の向上につながります。

斫った後の仕上げも大切

必要な範囲を撤去した後は、残った破片や粉じんを取り除き、施工面を整えます。

新しいモルタルや補修材を施工する場合、脆くなったコンクリートや粉が残っていると、接着力が低下する可能性があります。

ワイヤーブラシや集じん機などを使い、浮いている部分や細かな粉を除去します。

形状を確認し、出っ張りがあれば細かく調整します。

配管を通すための溝であれば、必要な幅と深さが確保されているか、鋭い角によって配管を傷つけるおそれがないかを確認します。

斫り終わった瞬間が完成ではありません。

次の工程を担当する職人が作業しやすい状態へ整えることまでが、斫り工事の仕事です

周囲の仕上げを傷つけない養生

改修現場では、すでに使用されている建物の中で斫り工事を行うことがあります。

床、壁、扉、設備機器などを傷つけないように、作業前に養生を行います。

斫ったコンクリートの破片は、予想以上に遠くへ飛ぶことがあります。小さな破片でも、ガラスや仕上げ材へ当たれば傷の原因になります。

養生シートや板材などで周囲を保護し、作業範囲を区切ります。

粉じんが他の部屋へ広がらないように、出入口や換気経路へ配慮することも必要です。

養生の丁寧さは、作業後の清掃時間や建物利用者への影響を大きく左右します

まとめ

斫り工事は、コンクリートを単に壊す作業ではありません。

施工範囲を正確に確認し、適切な工具を選び、打撃の角度や力を調整しながら、必要な部分だけを撤去する専門工事です。

職人には、図面を読み取る力、工具を扱う技術、材料の状態を判断する感覚、次の工程を考える視点が求められます。

建物の見えない部分を整え、改修や設備工事を進めるための道をつくることが、斫り工事の大切な役割です。

正確で丁寧な斫り技術があるからこそ、建物を生かしながら新しい機能を加える工事が実現できるのです✨

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